澄みきった声で称賛されたシンガー・ソングライター、エリオット・スミスが、アコースティックからハード・テイストなサウンドまで幅広く録音。美しいハーモニー、ストリングスももちろん健在。


今日は友達の電話で起きた。花火大会へのお誘いだったその電話は、ちょうどバイト開始時刻に俺を起こした。

12時半少し過ぎ。チャリを漕いで、バイトへ。

今日のバイトはすごく短く感じた。

途中、今日は勤務日じゃなかったバイトの人が、遊びに来た。
俺はその人が苦手だ。
あまり話したことはないけれど、外見や行動、話し方が苦手だった。

監視を終えて戻ろうとすると、監視員室に彼がいるのが見えた。
けっこうひどいけれど、俺はその時「暇なんだろうな、あぁ、マジ面倒くせぇよ」と思った。
彼は悪い人じゃない、むしろとてもいい人だ。
ただ、メッシュキャップを被ってるところとか、香水の匂いとか、俗っぽくて人に謙りすぎているところとかが気に食わなかった。
いや、「お前、何様だよ?」って話だけど、嫌いに理由なんてない。たぶん、俺のせいじゃない。脳みそのせいだ。

そんなわけで、今日も適当に相手しようと思っていたのだけど、やっぱやめた。
彼の姿をぼんやり眺めながら、話を適当に聞いてる間に悲しくなってきたからだった。
彼は、31歳でバンドマンらしい、よく見るとTシャツには「rock」というレタリングがしてあった。普通なら、それだけで哀しくなるのに、「こんな格好でフリーターだろ?この前同窓会行ったんだけどさ、なんか俺やっぱ浮いてたよ...プールのバイトで浮いて、同窓会で浮いてってさ。いやー頼むぜ、ハハハ(苦笑)」と笑いながら、彼が続けて話すもんだから、俺はさらに哀しくなった。

よく見ると、31歳バンドマンの染められて痛んだ髪は、頼りなさげに生えていて、ごつごつした顔を支える首の短さと相俟った”なで肩”と太い体の周りには、悲壮感が漂っていた。

メッシュキャップの鍔の裏には、躍動感のある「deth」の文字。
そのスペルミスな文字列を見たとき、この人には優しくしてあげるべきだと思った。

売店で昼ごはん兼朝ごはんを選んでいると、近くでカップラーメンを啜る小学生の会話が耳に入ってきた。

「俺、お父さんに会ったことないんだ」
「...ふーん、そっかぁ」
「やっぱ、会いたい??」
「いや、会いたくないよ。全然」

ふーん、と思った俺は、バウムクーヘンと鳥そぼろおにぎりを食べることにした。

バイトが終わった後、花火を見てきた友達と見そびれた友達と6人で居酒屋に行った。
花火を観にいった人たちはみな、とても感動したらしくて、話を聞いてうらやましく思った。

途中、笑いながら俺のことを「大学4年生はまともじゃない」と言った友達の言葉に、ほぼ全員がうなづいて、ちょっと凹んだ。

笑い話に出来るほどに”まともじゃない”ってだけなんだから、こんなに落ち込む必要もないんだろうけれど、少し気にしていたせいか、疎外感発生装置を起動するには十分な威力と勢いで、胸に刺さった。

予想的中だね、と俺

そうみたいだね、と僕

じゃ、こっち来て、と別空間。そんでいつのまにか移動。

よく来たね、と疎外君。

あぁ、同じ場所だけどね。と俺
正直、こんな時に、君には会いたくないよ。と僕

家に帰ると孤独が待ってて、少しほっとした。
誰もいなければ、疎外感なんて感じない。
彼はとても特別だ、もともと存在しないんだから。

なんかさびしいや。

追記
明日も飲み会。

なんか行きたくなくなってきた。

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