元旦

2005年1月1日
僕の通う大学の校舎は白い。今14時だけれど、太陽の光を反射した校舎は、黄色っぽく見える。これから夕方になるんだろう。それとも、黄ばんでいるだけだろうか。
元旦も1日24時間しかない。僕は、夕方が嫌いだ。

24時よりも、ベッドに入るときよりも、一日の終わりを切実に感じる瞬間だと思う。

研究室の、故障したブラインドの隙間から、窓の外を眺めていると、ひどく空しい気分になった。

僕は空調の電源を落として、部屋を出た。廊下を歩いて、エレベーターの前に立つ。下に降りるスイッチを押して、エレベーターを待つ。迎えに来た箱の中に入る。数字の「1」が書かれたボタンを押して、箱の中でが下降するのを感じた。

音が鳴って、エレベーターを出た。

大学を出て、自転車に乗った。

自転車に乗りながら、僕は色々なものと出会った。

途中、家に寄った。途中、お腹が減ってあんぱんを食べた。途中、眠くなって、仮眠をとった。途中、人恋しくなって手紙を送った。途中、手放しでも運転できるようになった。途中、おばさんにお菓子をもらった。途中、自転車を壊したくなった。途中、疲れた。途中、行き先を間違えた気がしたので引き返した。途中、何もしたくなくなった。途中、釣りをした。途中、誕生ケーキのローソクが1本増えた。途中、黄昏れた。途中、サンタに会って、象をもらった。途中、寒くなったので花火をした。

花火は暖かくて、なかなかキレイだった。

途中、ノートを買って、忘れないように花火を書いた。
途中、音楽を聴いて過ごした。

途中、空しさが少しやわらいだような気がした。

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